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今月の言葉(1月)

「平和の賞味期限」を考えよう! 

 新しい年を迎えると、人それぞれに人生のテーマがあるだろう。バブル経済がはじけたあとに、景気が回復。いまや『いざなぎ景気』を上回 る景気だという。庶民にはその実感があまりない。いまだにこの世、この社会は不透明感が拭い切れない状況である。

 過日、半藤利一さんの著書「昭和の歴史」を読み直した。半藤利一さんは、明治以降の歴史の軌跡について興味のある話をしている。

 四十年周期説である。一口で言うと、日本が国策として開国を決めたのが慶應元年、一八六五年、それから明治維新。日清、日露戦争を経て 国際社会に認められたのが明治三八年、一九〇五年。その後国際連盟を脱退して先の戦争で国が滅亡したのが昭和二十年、一九四五年。日本が 独立国として再スタートしたしたのが一九五二年。「経済大国」となり、そのバブル経済がはじけたのが、一九九二年。戦後の復興から四十年 という。その四十年後といえば二〇三二年。『歴史の軌跡』からいくとどうなるか―である。

 半藤利一さんは、いまは滅びの時期にあるという。理由は少子化時代、国債の発行残高六百七十兆円を超える状況。そこでこの四十年間を日 本人がどのような道を選択するか―。日本社会のみならず、世界情勢も不透明。混迷の時代にあって冒頭の言葉が頭をよぎる。

 「平和の賞味期限」である。どの国、民族でも『平和を希求』するが、現実は各地での対立、紛争が絶えない。そのなかで日本は、米国の傘 の下、平和憲法により、平和を享受してきた。それも活発化している憲法改正問題、『普通の国』になるための萌芽(台頭)により、また昔の 悲劇をくり返すことになるのか―。新年を迎えて、一考も二考もするべきである。半藤利一さんは言っている。

 「日本人は国民的熱狂に走りやすい。為政者の言葉で集団催眠にかかりやすい。時の為政者に一任するだけではいけない。批判精神を。反対 すべきは、きちんと反対すること」

 戦前の国際連盟を脱退した際の世論が物語るわけでもある。国際感覚に欠けていた事実であるが、ルワンダ出身、NPO法人、福島県在住のマリ ールイズさんも言った。

 「戦争を知らない日本人は平和についても関心がなさすぎる。六十年前、つらい思いで残してくれたこの平和な国をどのように維持するか、 自分に問いかけてほしい」。悲しいかな、いまの政治家の多くは、戦争を知らないジェネレーションである。

(風彦)