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デザインのひきだし2

グラフィック社
2007年6月25日
初版第1刷発行

 何やらきれいでかわいらしい「モノ」が好きです。とくに紙をゴショゴショッといじって作った、「ほぉー」っとうならされるような「モノ」。最近では、街角で手渡されたauの「決める夏。」という広告。これは、開くとA4のチラシですが、うまく折りたたんであって、サッカーの審判が着ているシャツのような形になっているので感心しました。こんな私みたいな性格でなくても、本書を開けば、そこに紹介されている数々のアイテムに目を奪われるはずまちがいなしです。「ほぼ日」グッズや各社の工夫を凝らしたノベルティーグッズがいっぱい載っています。それらを参考にして、記載されている業者にたのめば、自社をグッとアピールするアイテムを製作することも出来るでしょう。
 クラフト紙はただの物を包むだけの紙ではない。クラフト紙の製造過程から、一般的に包み紙として認識されているクラフト紙を書籍の本文にまで採用したデザイナーの談話。
 半分空気で出来ている紙とは。「吾輩は猫である」を今の感覚で装丁したらどんな本ができあがるのか。鉛筆デザインプロジェクト、などなど、興味津々の記事が目白押しです。
 ところで、ここ数年来、未経験の活版印刷に憧れ続けてきた私が、最も心引かれたのは、「巻末特集 まだまだ現役 活版印刷」という記事です。手動式のコンパクトな活版印刷機FOR SALE!とのこと。即、本文中に記載されていたURLにGOしました…。ああ、心がズキズキ痛む、疼く。女性でも移動させることが出来るほど軽量で、卓上にポンと(でもないかもしれないが)置けるらしい。うちの父親が乗っているトヨタのヴィッツより安い。ローンを組めば何とかなるかも…。清水の舞台が近くにあれば、思い切って飛び降りてしまいそうです。
 「あの人は引き出しが多い」という表現があります。経験豊かで、アイデア豊富な人=引き出しの多い人なわけですが、本書を閉じたとき、あなたの「デザインのひきだし」(の中味)は、少し増えていることでしょう。 

(哉)