【監督】ウォン・カーウァイ
【主演】ノラ・ジョーンズ ジュード・ロウ
二人で歩いていて何かの拍子にはぐれてしまったら、どちらかは動かないでその場にじっとしていること。そうすれば相手が見つけてくれて、また出会うことができるから。この映画に登場するカフェの店長はそんな迷子の鉄則を守って、突然いなくなってしまった女性を探し歩くのではなく、もう一度出会うのを待つことを選びました。彼女についてはほとんど何も知らないけれど、はぐれてはいけないひとであることを彼は分かっていたのでしょう。
風のようにいなくなり、また戻ってくる女性はカーウァイ監督の映画によく登場します。寒そうに肩をすくめて彼女を待つ男性も、二人の距離を近づける鍵や手紙、ビデオといった小道具も。この映画はジェレミーの焼くブルーベリーパイ。はぐれたついでに旅をして戻ってきた観客を、当然のように同じ味で迎えてくれました。
(nao)