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グロ-バリズムとジョーモニズムのハイブリッド ・・・ ネオ・グロ-バリズムの創成ー2

縄文が日本を救う! (63)

縄文塾塾長 中村 忠之

縄文塾
 

 小泉前首相は、「自民党をぶっ潰す!」「改革無くて成長無し」と獅子吼して、国民の圧倒的な支持を得、強引な手法で「規制緩和・構造改善」に着手した。その結果保守論壇を含め、自民党内も真っ二つに割れてしまった。

 ところが小泉さんのあとを継ぎ、国民の大きな期待を担って、ようやく世界で通用する若さと実行力を持った(と思われた)安倍総理の登場だったが、相次ぐ閣僚のスキャンダル、それに思わぬ年金問題から、タカ派的スタンスを恐れ嫌う守旧派議員や官僚に加え、マスコミまでもが陰に陽にその足を引っ張るという、まさに「ヤヨイズム」の猛攻に会い、結局衆参両院における大きなねじれを生んだままで退陣してしまった。その結果いま福田内閣になって、改革路線の大きな後退が指摘されている。

 おそらく意見の大きく分かれるところだが、だったら「改革は不要か?」といえばノーであって、やはりこれからも改革は大いに進めなければならないという事になる。結果の是非は歴史が答えを出すことだが、いまの守旧派の有り様を見ると、明治維新での改革派と守旧派の対決と酷似している気がしてならない。

 原理原則をモットーとするアメリカでは「共和党=保守VS民主党=リベラル」という明確な図式だが、日本の場合保守とリベラルの混在、それに社会主義者まで加わるという「あいまい型」であり、確固たる主張や大義名分は欠如し、「政策無くて政局有り」という現状から見て、とても2大政党政治実現は「夢の又夢」といったところである。

 それと同時に、今日本の取り組むべき急務は、どう考えても「官僚制度のリストラ」なのだが、まず自民党では不可能だし、さりとて自治労シンパや官僚OBが横流れた民主党で、それを成し遂げることが出来るかという危惧がある。

 となればねじれ現象を解消させるための再編成「ガラガラポン」が不可欠なのだが、現実的には、政治の停滞を懸念する形での「大連合論」がくすぶり続けている。欲を言えば、いたずらに政権に恋々しない若手を中心とした真性保守政治家が1つになって独立し、理想を現実化させる努力を地道に講じて欲しいのだが…。

 さて本題の「ネオ・グロ-バリズムの創成」だが、その前提として「日本をいかなる国体とすべきか」という、根本的命題抜きには不可能である。その場合政治家にしても官僚にしても、はたまた学識経験者やマスコミにしても、確たる回答を持たないようでは、到底実現不可能な相談である。

 金融市場において、いまや「ニホン・パッシング(無視・素通り)」がますます進行している。少なくとも世界第2位のGDPを誇る国の有り様ではない。ここは実質経済をはるかに凌駕する金融マネーが飛び交う世界とはいえ、閉鎖的な日本の株式市場のあり方に愛想を尽かしたためであって、なにも日本の企業に魅力が無くなった訳ではない。むしろ実力に比べて株安だと言われている。

 本当に日本企業に実力がないためなら諦めも付くが、実力以下に評価されるところに、日本における市場関係者の不手際や拙策があるというべきである。まず第一に、自国の力に自信を持てない事に繋がる「円安誘導」がある。しかもそれを論議しない(させない)風潮がある。もしそれが低評価の原因だとすれば、その改善を急ぐ必要がある。

 企業サイドにしても、いたずらに買収を恐れることなく、しかも充分に買収問題の研究を怠ることなく、その戦術・戦略を研究して逆に買収側に廻ることも視野に入れるべきであって、そのためには広く世界から人材を求める事も必要であろう。

 と同時に、特に製造業の場合は企業のアイデンティティや経営理念として、「短期利益を優先しない。研究費や最新設備を導入する。それに人材育成に投資する。」という方針を大きく掲げ、つねに公表する努力を怠ってはならない。しかもこれは、技術立国ニッポンの国是だということを広く知らしめることが必要であろう。

多くの人は日本製造業の代表を自動車・家電・IT機器だと思いこんでいる。ところがそれらはすべて全世界からの部品の集合体であって、相対的に日本の製品が多いというだけで絶対的なものではない。

 いま我々が知るべき事は、そうした部品の中でも特に必要不可欠な部分において、日本が圧倒的な力を持っていることと、そうした圧倒な力量を持っていることであり、しかもそうした製造業のほとんどは、買収には無縁の中小企業だという事実である。ということは、そうした中小企業群が安泰でいる限り、世界の中でしめる日本の地位はいささかも揺るがないと知るべきである。

 日本の企業の、実に99%以上が中小企業であり、しかもその比率は年々高くなっており、2004年度では、実に99.7%に達している。ちなみに中小企業の定義だが、平成11年の中小企業基本法改正で、

1.資本金3億円以下(卸売業については1億円以下、小売業、サービス業については5,000万円以下)
2.常時使用する従業員の数が300人以下(卸売業、サービス業については100人以下、小売業については50人以下)の会社及び個人事業者とされている。

 このことは、いわゆるグローバリズムによる買収や合併騒ぎには無縁の企業がいかに多いかということを示している。それを知った上で国の取るべき政策とは、

1.中小製造業の保護・育成・振興をはかる
2.地方大学との産学協同による新製品開発研究制度の拡充をはかる
3.過疎地の活性化と併せて、企業の移転・拡充に便宜を図ること
4.共同製品開発・販売・仕入れや販売のネットワーク構築、
5.中小企業のために、海外での関連見本市への出品など、クローバルな販路拡充へのテコ入れと優遇策

などなどである。

 ここでの問題は、こうした中小企業への融資を、日本の金融機関が(土地担保・連帯保証など)旧態依然とした対応に終始し、いわゆる「貸し渋り・貸し剥がしなどを行うようでは、優良企業の外資依存への傾斜を招きかねない。寡聞にして、日本金融界が世界での実例を元に、新しい融資システムを構築することが急務であろう。