身近な野鳥 「身近にいるハシボソガラス」 2012年06月

野鳥観察の楽しみ(百十七)

東広島の野鳥と自然に親しむ会
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新 名 俊 夫
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写真はハシボソガラス、(‘12.4.17.東広島市黒瀬町)〔Nikon D4, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ, f/6.3,1/1250秒, ISO400,トリミング〕

 

 ハシボソガラスは最も身近にいる野鳥ではないだろうか?私は殆んど毎日会っている。家にいると窓の外からいつも甘えた幼鳥の声が 聞えていたし、いつも通る原地区の田んぼではよく同じ家族に出会う。カラスは環境指標の最も低い位置にいるので、私の生活している 自然環境は良いとは言えないことになる。

 この一年良く会った原地区のカラスの家族は、時には田んぼに降り、散らばって餌を採っていることもあるが、電線に止まり、真ん中 に若鳥、両脇に親鳥の事が多かった。どうも長い期間、1~2年をかけて子供を教育しているように思われる。また、家の近くにいる幼 鳥の鳴き声は実に甘えた声で鳴き、親はあまり鳴かない。しかし、親が飛んで行く時は必ず何か言っているように鳴きながら遠ざかる。

 一般に私たちがよく目にするカラスには良く似た2種、ハシボソガラスとハシブトガラスがいることは意外に知られていない。見分け 方は簡単で、ハシボソガラスは横から見ておでこがあまり出ていなくて、嘴の上の線がほぼ真っ直ぐに頭まで伸びている。ハシブトガラ スは嘴の上の線が頭に向かって急に上にまるく突き出しているのが特徴だ。また、鳴き声もハシボソガラスはガラガラ声で低く、ハシブ トガラスは澄んだ声で高い。

 今年の5月になって、家の近くのハシボソガラスも、原地区のハシボソガラスも急にいなくなった。これらの2家族はほぼ2年間ずーと 見て来たので、今はなんとなく寂しい気がしている。野鳥としてはこれだけ長い期間かけて子育てをしているので、ハシボソガラスもハ シブトガラスも賢いはずだと納得している。

(2012年6月1日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「突然湧き出たハイタカ」 2012年05月

野鳥観察の楽しみ(百十六)

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写真はハイタカ、(‘12.3.26.東広島市西条町)〔Nikon D300, AF-S Nikkor VR 300mm, 1:2.8 GⅡED, f/6.3,1/3200秒,+1.7, ISO400,トリミング〕

 

 今年は何時までも寒く、春がなかなかやって来なかった。毎年、楽しみにしているツバメの飛来も遅く、今か今かと首を長くして待っていたが、3月26日にやっとその日が来た。登校途中に近くの池の傍を通っていると、目の前を黒いものが横切った。

 急いで車を止めて見ると、数羽のツバメが飛び交い、電線にも4羽止まっている。早速確認のため手持ちのカメラで撮影を始めたその時に気が付いた。西の建物の上空に突然タカの類が湧き出して来たのだ。下面が淡褐色に見えるので、トビかも知れないと思いながら肉眼で尾の先を確認する。

 尾の先が丸い!タカだ!慌てて手軽な望遠レンズに切り替えタカの姿を捉える。タカはこの間、くるくると旋回しながらさらに上空へと舞い上がっていた。シャッターを切り始めた時は既に西方に流れ初めていて、あっと言う間の出来事であった。

 私はタカに出会うことが少なく、特に、オオタカとハイタカの区別がおぼつかない。仲間に写真を送り同定を依頼したところ、一枚の写真では難しい、いろいろの方向から撮った写真が欲しいと言われた。しかし、今回は一方向でも撮るのがやっとであった。そこで、翼の先端が手の指のように見える初列風切が6枚であるので、ツミではないことや、胸から腹にかけての横斑の間隔がオオタカより粗いのでハイタカであろうと言うことになった。

(2012年5月6日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「アビ漁で活躍したシロエリオオハム」 2012年04月

野鳥観察の楽しみ(百十五)

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写真はシロエリオオハム、(‘12.3.13.呉市豊町)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ, f/6.3,1/500秒,+1.7, ISO400,トリミング,明るさ修正〕

 

 「シロエリオオハムを見て来た。」と言って、写真を送ってくれた鳥仲間に教わった場所を探して、大崎下島にやっとたどり着いた。双眼鏡で沖を探す。快晴の海面は南西の微風を受けて穏やか。真南の太陽は海面に反射して強烈な逆光を放ち、キラキラと輝いて眩しい。

 強烈な光の中に、ウの姿に似ている鳥が突然浮いて来た。シロエリオオハムだろうと思った瞬間、直ぐに潜ってしまった。進行方向を推定して少し西側の水面を探す。予想通りに浮いて来たが、20mも先の方だった。急いで後を追い、連写モードのシャッターを押し続けた。これを3回も続けたが重いカメラを担ぎながらの移動では直ぐに体力的限界が来た。

 撮れた写真はどれも露出オーバーで白く霞んでいる。明るさを修正しながら鳥の姿を確認する。口元から頬、咽から首にかけて白色が目立ち、頭から背中にかけて全面黒褐色の姿は、アビ漁で活躍したシロエリオオハムに間違いなかった。

 シロエリオオハムはアビの仲間で、集団でイカナゴを追い、慌てて海底に逃げたイカナゴは、今度は海底にいたタイに追われ海面近くに浮上する。タイはイカナゴを追って海面近くまで浮上し、イカナゴを餌として待ち構えた漁師たちに釣り上げられた。アビは広島県の県鳥にも指定されているが、この伝統漁法であるアビ漁はアビたちの減少で、現在は残念ながら行なわれなくなってしまった。

(2012年4月1日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「稀な訪問者ムギマキ」 2012年03月

野鳥観察の楽しみ(百十四)

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写真はムギマキ、(‘12.2.28.東広島市志和町)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ, f/6.3,1/100秒,-0.3, ISO400,トリミング〕

 

ムギマキは旅鳥であるので直ぐに通り過ぎてしまい、また、数も少ないのだろうか、なかなかお目にかかれない野鳥だ。その鳥が近くの山に来ていると言う。仲間から毎日素晴らしい写真が届く。やっと時間が取れて出かけたのは初報から4日も経っていた。

いたと言う場所は大きな池の傍の林の中。小さな小川が池に注ぎ込んでいる。辺りは人の手が入り、下刈がしてある。周囲ではひっきりなしにヒヨドリの声がして、時々、遠くの木々の間を渡り飛んでいる様子も見える。ウグイスは絶え間なく鳴いているが、まだ、「ケキョ、ケキョ、」ばかりである。

もう移動してしまったかも知れないと思いながら、車の中で弁当を食べていると目の前を小さな鳥が横切った。慌てて後を追うと、そう遠くない所の葉を落としたコナラの枝に止まった。背中が真っ黒で、その両脇に白い大きな斑点がある。咽から胸、腹にかけて鮮やかなオレンジ色。下腹が白色であり、眉斑がない。ムギマキのオスだ。

枝の上からこちらを気にかけていたが、やがて地上におりて、虫を探すと直ぐに、先ほどの枝に戻って来た。もう一度、刈りこまれた枯れ草の上に降りて、今度は小豆大の黒い実のようなものを銜えて枝に戻って来て食べた。飛んでいる昆虫をフライキャッチするのだそうだが、手が凍えそうなこの時期、飛んでいる虫は居ないので、その早業は見られなかった。

(2012年2月29日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「カラフルなヤマガラ」 2012年02月

野鳥観察の楽しみ(百十三)

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写真はヤマガラ、(‘10.12.05.東広島市西条町)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ,1/1250秒,f/6.3, ISO400,トリミング〕

 

 ヤマガラは動きながらも「ツツピー、ツーピー。」とゆっくりとしたリズムで鳴く。しかし、動作は機敏で、素速くあちこちへと移動する落ち着きのない野鳥だ。鳴き声から受ける印象とその動きとは全く正反対。良く一緒にいるシジュウカラも同じような歌詞で鳴くが、もっとテンポもよくリズムも早い。それに、ヤマガラは「ジジッ、シーシーシー。」と付け加えてくれるので、シジュウカラの「ジュジュッ、」と区別できる。

 ヤマガラは留鳥なので一年中見ることができる。特に子育ての済んだ夏から冬にかけて、エナガの大群に混じって、共に行動することが多い。この混群の中には大抵シジュウカラやコゲラも数羽ずつ混じっている。このような混群は森や林の中、公園や街路樹の同じ場所に、ほぼ同じ時刻に毎日巡回してくる。

 混群の中でもヤマガラはカラフルで目に付き易い。大きさはスズメくらいで頭と咽喉から胸にかけて真っ黒、少し色の付いた白い(バフ色の)頬。下面は赤褐色で上面は艶のある灰色をしている。足の指先を器用に使って木の実の殻を取り除き食べ、昆虫を指で抑え上手に羽をむしって食べる。この特技は「おみくじ運び」として戦前まで人間のお手伝いをさせられた。

 ヤマガラは身近な野鳥なので、この欄には初めころに登場すべき鳥であるが、私の運動神経より先に動いてしまって、なかなかカメラに収まらない。せっかく良い角度で撮れたと思っても、手振れしているのである。愛くるしい野鳥であるが私にとっては手ごわい相手でもある。

(2012年2月1日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「潜りが得意なカイツブリ」 2012年01月

野鳥観察の楽しみ(百十二)

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写真はカイツブリ、(‘08.03.16.東広島市八本松町)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm×1.4, 1:4 DⅡ,1/200秒,f/8, ISO400,トリミング〕

 

 水面に浮かぶ丸っこい体形のカイツブリは直ぐに頭から水の中へ潜ってしまう。しばらくして、近くの水面に浮いて来て、私と目が合うと慌ててまた潜る。水中を泳ぐスピードが速く魚を捉えては浮いてくる。水面を泳ぐ速さも速いが仲間と喧嘩して追いかけっこをする時はさらに速く水面をけって走る。

 カイツブリは池や川で良く見かけ、一年中水上で暮らしている。陸上に上がることはまずない。足が体の後ろの位置についていて歩くのが苦手なのだ。足の三本の指は鰭(ひれ)が付いていて大きな櫂(かい)の働きをする。まん丸い眼は金色で、体の上面は茶褐色、下面は褐色をしている。

 5月ごろは良くケレケレケレケレ・・・とか、ケレレレレ・・・と鳴く。鳴きながら相手を追っかけて走り廻っていることが多い。昔から鳰(にお)の浮巣と詠まれている ように、葦に繋いだ浮巣を水上に作り、水面の変動に応じて草で造られた巣は上下するようになっている。

 雛は生まれると直ぐ泳ぐことができ、親の後を数羽の雛が一生懸命追いかけている姿は微笑ましい。親に追いついた雛は親の背中に登り、羽の下から顔を出す。その内3つも4つも顔が出てくる。雛の顔や頭にはどれも白くて太い縞模様が付いている。

(2011年12月24日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「フライキャッチするコサメビタキ」 2011年12月

野鳥観察の楽しみ(百十一)

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写真はコサメビタキ、(‘11.09.23.東広島市西条町)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ,1/500秒,f/6.3, ISO800,トリミング〕

 

 空中の虫を見事にフライキャッチして、素早く樹の枝に戻る鳥がいる。直ぐにまた飛び立ち、空中の虫を捕らえては元の枝に戻る。空中の虫ばかりを専門に食べるのかと思っていたら、今度は地面におり何か啄ばみ直ぐに元の樹に舞い戻った。

 愛くるしい円らな目とその動作からヒタキの仲間だと直感する。体の大きさがスズメよりやや小さく感じられ、目には白いアイリングがある。胸が白一色で斑紋がないのが決め手だ。コサメビタキに間違いない。こんな間近で見られるとは思ってもいなかった。

 コサメビタキは夏鳥で、広島県でも繁殖しているようだが、秋の渡りの時期によく出会っている。姿の良く似たエゾビタキやサメビタキと比較して体が最も小さく、エゾビタキは最も体が大きいし、胸に灰褐色の縦斑があるので識別出来る。

 この日は秋のタカの渡り調査で西条町の龍王山の頂上展望台に丁度登ってきたところだった。先に登った人が展望台より下方にカメラを構えて盛んにシャッターを切っている。その先にこのコサメビタキがいたのだ。私も急いで2・3枚撮ったが、上空を通過するハチクマに気をとられ、直ぐにコサメビタキのことは忘れてしまった。

(2011年11月30日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「忙しく餌を採るエリマキシギ」 2011年11月

野鳥観察の楽しみ(百十)

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写真はエリマキシギ、(‘11.09.16.東広島市八本松町)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ,1/640秒,f/6.3, ISO800,トリミング〕

 

 おや?見慣れないシギがいる。ちらっと見て一旦通り過ぎ、彼に気付かれぬよう写真機を取り出し、車をバックさせた。しかし、そこには彼の姿はもうなかった。夕方の帰宅時にはその田んぼの傍をゆっくり通り、隅から隅まで探したがやはり鳥の姿を何処にも見付けることは出来なかった。

 次の朝は無駄になっても良いと思って、予め写真機を用意し注意深くその田んぼに近づいていった。いる!首から胸にかけて淡い赤褐色をしているシギだ。図鑑で調べると冬羽になったエリマキシギだ。水を張った田んぼの中に嘴を差し込み、忙しく噛むように嘴を動かしながら餌を探している。

 エリマキシギの雄の夏羽は首のまわりに濃い赤褐色の大きな襟巻をしていて、その独特な姿は誰が見ても見間違うことはない。しかし、冬羽は襟巻が取れ、首の色も褪(あ)せて淡い赤褐色に変化している。さらに、この個体は羽縁がはっきりし、ひどく擦り切れているので幼鳥であろう。

 東広島ではエリマキシギは比較的珍しく、この10年で3回しか報告がない。訪れる頻度も個体数も少なく今回もただの1羽である。このエリマキシギは常に顔を水に浸けるようにして餌を採り続け、なかなか顔を上げてくれない。ここは車1台がやっと通れる農道、じっくり待つことも憚られ急いでその場を離れた。

(2011年10月23日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「貝を食べるオバシギ」 2011年10月

野鳥観察の楽しみ(百九)

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写真はオバシギ、(‘11.09.12.東広島市安芸津町)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ,1/2500秒,f/6.3, ISO800,トリミング〕

 

秋はシギ・チドリの仲間が渡る季節、連日海岸に来ている。今日は早めに来て潮の引き始めから観察しようと意気込んだ。擁護壁からそっと足元の干潟を覗きこんでいるその時、1羽のシギが訪れた。それが何んとオバシギだった。続いてイソシギ1羽、ソリハシシギ2羽がやって来た。

オバシギはイソシギよりかなり大きく感じられ、背中が茶褐色、羽の縁(羽縁)が一枚一枚白く縁取られているのは第一回冬羽を示し、胸の黒褐色斑が密なのは幼羽が残っているのかもしれない。腰は白い。地面の穴にやや長い嘴(頭の長さと比較して)を突っ込み、アサリを銜(くわ)えて取りだし、海水で表面の砂を落としてから丸のみした。

一方、ソリハシシギは素早く走り、蟹を捕まえては海水で洗いながら食べている。オバシギとソリハシシギはお互いに水際に沿って移動している。そのうち左右からそれぞれ一羽ずつ近づいてきた。ご対面にはどのような事が起こるか固唾をのんで見守っていた。

ところが、お互いの距離10cmもないところをすれ違ったが、何事も起こらず、相手には何の関心も示さなかった。餌の種類がお互いに違うので、近くにいても争いは起こらず仲良く暮らしている。同じ環境をお互いに上手く棲み分け(食い分け)している姿を目の当たりにして、自然界の摂理に改めて感心した。

(2011年9月30日記)

野鳥観察の楽しみ

身近な野鳥 「渡りの途中のアオアシシギ」 2011年09月

野鳥観察の楽しみ(百八)

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写真はアオアシシギ、(‘09.09.17.竹原市)〔Nikon D300, Nikkor ED,AF-S 600mm, 1:4 DⅡ,1/1000秒,f/6.3, ISO400,トリミング〕

 

 9月も半ばになるとシギ・チドリの仲間が多く渡ってくる。もう一昨年になるが、安芸津の渡り鳥を観察した後、竹原市浄化センターの近くの調整池にやって来た。この池は浅くシギ・チドリたちが好んで立ち寄る場所だ。この日もトウネン、イソシギと共にアオアシシギを見つけた。

 アオアシシギはイソシギと比較して随分大きい。足も長いので水の中も平気で歩いている。嘴がやや長く上に微かに反っている。上の写真は冬羽だろう上面が薄い茶褐色で下面は真っ白い。羽縁が白く縁取られているので幼鳥かもしれないが、それほど擦り切れていなかった。

 この旅鳥に初めて出会ったのは、やはり毎日通っている八本松町の広い田んぼの中だった。耕地整理され、一枚の田の広さが随分大きく、向こうの畦まで充分70mは超えているだろう。その時のアオアシシギは今回と同じように佇み、こちらをじっと注視していた。その時の彼と同じ目に感じられ、急いでカメラをひっこめた。

 昨年の秋はいつもの田んぼにはアオアシシギは訪れなかった。それは近くに中学校が建設され、工事中であったためではないかと思われる。アオアシシギに限らず、野鳥たちは本当に繊細で少しの環境変化にも反応するので、今年の秋も心配であるが、注意深く探してみよう。

(2011年8月31日記)

野鳥観察の楽しみ