| 身近な野鳥 「ぼさぼさ頭のウミアイサ」 | 2011年04月 |
私が初めて冬鳥のウミアイサを観たのは宍道湖だった。その後、八幡川河口でも見ているが、広島県の賀茂台地では未だに観察記録がない。カワアイサは内陸にもやってくるが、ウミアイサは名前通りに海か海に近い環境を好むものと思われる。
ウミアイサの姿はカワアイサによく似ているが、後頭部の毛がぼさぼさに伸びて、カワアイサの後頭部は毛が綺麗になでつけられている。嘴はウミアイサもカワアイサもカワウに似て、細長く、先がかぎ型に曲がっているし、嘴の色は鮮やかな柿色をしている。
午後の訪問なので、写真撮影の光線の具合を考えると、河口の西岸が良いと考えて行ったが、川の流れは東岸寄りで、西岸は広い砂浜となっていて、ウミアイサまでの距離があまりにも遠い。仕方なく東岸に廻った。やはり逆光のため赤い眼はかろうじて見えるが、緑のビロード色に輝く頭が黒くなってしまった。
(2011年3月31日記)
| 身近な野鳥 「尾端の赤いヒレンジャク」 | 2011年03月 |
西日本ではキレンジャクよりヒレンジャクの方がより多く観察されているようだが、それでも私の住んでいる地域では会えるのが稀である。ネズミサシの樹の黒く熟れた実を群がって啄んでいる時などはチリチリチリと小さな声でささやくようにおしゃべりをしていた。
ヒレンジャクの特徴は冒頭に述べたが、大きさはキレンジャクよりほんの少し小さい。羽の中間付近(次列風切り先端)の赤くて、ろう状の液滴形をした部分(これがレンジャク類の英名Waxwingの由来となった。)がキレンジャクにはあるがヒレンジャクにはない。
キレンジャクを含むこのヒレンジャクの群れは4日後までは時々この鏡山公園に姿を現わしていたが、その後は何処へ行ったのか居なくなった。その後、豊栄町にも現れたとの情報が寄せられたが、同じ群れであったかどうかは不明である。
(2011年2月27日記)
| 身近な野鳥 「奇抜な冠羽のキレンジャク」 | 2011年02月 |
西日本でキレンジャクに会えるのはヒレンジャクより更に稀で、広島県には来ない年があるらしい。来ても県内の何処かに飛来し、全域で見られる訳ではない。黒瀬町の友人は7年前に会っているそうだが、私は14年前に市内の中心部西条町で見て以来である。
キレンジャクの特徴は冒頭に述べたが、大きさはツグミよりやや小さい。羽の中間付近(次列風切り先端)に赤くて、ろう状の液滴のような形をした部分が見える(写真下)。これがレンジャク類の英名Waxwingの由来である。
キレンジャクはこの1羽のみで、10羽のヒレンジャクの群れの中に混じっている。群れは樹の上部に止まり、休むか、身繕いをしている。しばらくすると一斉に飛び立ち、近くのネズミサシの樹に群がり黒くなった実だけを食べた。飛び去った後には黄緑色をした未熟の実がまだ多く残されていた。
(2011年1月28日記)
| 身近な野鳥 「イチョウ羽を持つオシドリ」 | 2011年01月 |
オシドリは主にドングリを食べる。この近くにはコナラだけでなく、アラカシ、アベマキの木もあり、近くの街路樹にはシラカシも植えらているので、ドングリには困らないのだろう。さらに、隠れて静かに休息する場所もあり、ここで越冬しているものと思われる。
オシドリは主に中部地方以北や九州で繁殖をし、夏を過ごす。秋になると広島県にもやってくるが鳥取県の日野町が有名な飛来地である。日野川で餌付けされていて観光資源として大切に保護されている。本来、オシドリは警戒心が強く人目に付くことは少ない。
オシドリの雄の特徴は鮮やかな色彩をしていて、他のカモと直ぐ識別できるが、特に、腰の上の方に黄色く紅葉したイチョウの葉を立てたような「イチョウ羽」を持ち、紅色の小さな嘴が愛らしい。雌は他のカモと同じように地味な色をしていて、からだ全体がグリーンがかった灰褐色、目の周りに白い線があり、後ろに伸びている。
(2010年12月23日記)
| 身近な野鳥 「頭上のノスリ」 | 2010年12月 |
急いで写真を撮り、写真機後ろの画面ですぐ確認する。肉眼では下面全体が白っぽく見えたが、翼先端部が黒く、翼下面中央よりやや翼先に近い前側(翼角)に黒褐色の斑点がある(写真)。また、脇から下腹にかけて黒褐色の帯も確認される。さらにズームアップすると咽が黒く見え全てノスリの特徴をそなえている。
丁度帆翔していたので、翼を横から見ると浅いV字型に見えたはずであるが、真下から見ているので、それは良く分からなかった。目を上に上げてもう一度観ようとしたが、周りに立木があり、すぐに視界から消えてしまった。
ノスリは冬にこのような開けた草原や、干拓地に来るようで、近くでは笠岡干拓でじっくり観ている。東広島市でも姿は確認されているが、私は安芸津町の上空を通過するのを一度観ただけである。かねてからワシタカ類の識別能力を高めたいと思っているが、生態系の頂点に立つ鳥だけに数が少なく、出会う機会が本当に少ないのでなかなか上達しない。
(2010年11月27日記)
| 身近な野鳥 「通過途中のエゾビタキ」 | 2010年11月 |
その10日後、構内の野鳥調査をした時も、何度も会ったが200mmのズームレンズしか持っていなくて残念な思いをした。早速、次の日も居てくれることを願って同じ場所を訪れると、エゾビタキは林の中から運動場の傍の桜並木の地面に降りてきて、餌を啄むと、さっと逃げ、林の中の枝に止まった(写真)。
エゾビタキはスズメくらいの大きさだが、枝に止まる角度がスズメより立っているので、よりスマートに見える。頭から背中、尾の先まで黒色がかった褐色。胸は白地に黒褐色の縦斑があり、下腹は白い。ヒタキの類は皆そうだが、黒くて円らな瞳が他の小鳥類より大きくて愛らしい。
今年の夏は猛暑が続き10月中旬にも拘わらず夏のような日が続いた。渡り鳥や旅鳥はどうして正確な渡りの時期を知るのだろうか、このような異常気象の年には影響はないのだろうか。暖かいと言って油断せず、例年通り渡って行ったこのエゾビタキは、下旬に一気に訪れた真冬のような寒さに会うことなく、南に飛び去ったものと思われる。
(2010年10月31日記)
| 身近な野鳥 「一番乗りのコガモ」 | 2010年10月 |
写真下はコガモ雄(夏羽)、(‘10.3.18.東広島市八本松町)〔カメラとレンズは同上, 1/160秒,f/8, ISO400,トリミング〕
この時期のコガモは地味な非繁殖羽(冬羽)で雄も雌と区別が困難である。雌の姿は特にヒドリガモの雌とよく似ていて、一緒にいれば大きさが違うのですぐ区別出来るが、単一種の場合は首をひねる事が多い。しばらく見ているとやがて採餌を止めて身繕いを始め、羽の後ろ側(次列風切り=翼鏡)部分に明るい緑色が見えた。
コガモの雄の繁殖羽(夏羽)はお尻の先(尾筒)に黒色で縁取られた鮮やかな黄色が目立つが、やって来た当初はそれもない。しかし、10月も半ばになると、すっかり換羽して、尾筒は黄色に輝き、栗色の頭と顔の間に、黄色で縁取られた緑色の模様が目の部分から後ろへと流れているように見える雄(写真下)が現れる。
来年春になるとカモ達は北へと帰っていくが、その中でもコガモは一番遅くまで居残る。そのためかペアになるのも遅いのがいて、1月過ぎてもまだ集団見合いをしているのを良く見かける。ところで、上記のキンクロハジロは右羽を失い、この夏を寂しくここで過ごしたものらしい。コガモの飛来は大いに彼を勇気づけたに違いない。
(2010年9月30日記)
| 身近な野鳥 「嘴の赤いユリカモメ」 | 2010年09月 |
ユリカモメの体の大きさは比較的小さいカモメ(種名)と比較しても更に小さく、よく一緒にいるセグロカモメやウミネコと比べると随分小さく感じられる。翌年の春には夏羽になっているのもいて(写真円内)、顔や頭が覆面をかぶっているように黒褐色となる。
同じように夏羽で、顔や頭が黒くなるズグロカモメとよく似ているが、良く見ると夏に黒くなったユリカモメの嘴は赤味を帯びているし、ズグロカモメはユリカモメより更に体が小さい。
10年以上も前になるが、私は月に一度は仕事で上京していた。羽田から浜松町へのモノレールの窓から、多くの野鳥の姿を見てきた。その中でも最も印象に残っているのがユリカモメで、数の多さに驚いた。他のかもめの仲間には何がいたのか思い出せないが、ユリカモメの飛ぶ姿だけははっきりと思い出す。
(2010年8月31日記)
| 身近な野鳥 「セグロセキレイのデビュー」 | 2010年08月 |
セグロセキレイもそのような鳥の一種である。あまり大きな集団は作らないが辺りには10羽を超える幼鳥が飛び交い、追いかけ合ったり、もつれ合ったりしている。中には一生懸命餌を食べているものもいる(写真1)。
セグロセキレイは顔から頭、背中まで黒く腹は白い。黒い尾が長く絶えず上下に振っている。それで、地元の人たちからは「石たたき」と呼ばれている(写真2)。幼鳥(写真1)は全体に灰色で、この鳥の特徴である目の上の眉斑も成鳥のようには白くはなく、別の鳥のように見える。
セグロセキレイは年中いて見慣れている鳥なので、身近な鳥としては一番に書くべき鳥であるが、その時々に心を引かれた鳥を取り上げてきたので、今日になってしまった。日本の固有種だと言われている彼たちにも申し訳ないことをしたと思っている。
(2010年7月30日記)
| 身近な野鳥 「夏羽のオオソリハシシギ」 | 2010年07月 |
しかし、背中の色が褐色をしていて、見たいと熱望している雄ではない。さらにその向こうの中州の上を探す。小形のシギやチドリ達が走り回っている。と、その向こう側の水辺に見え隠れする赤褐色の大型シギを発見した。
立派に夏羽へと換羽したオオソリハシシギの雄だ。地元で何度か見たオグロシギの夏羽の姿にそっくりだ。しかし、長い嘴が僅かに上に反っているのでオオソリハシシギに間違いない。やがて、この雄は中州の中央付近まで近づいて来てくれた。そして、下面のほとんどの部分も赤褐色で、部分的に薄っすらと白い模様が入っているのが確認できた(写真)。
飛んだ時、オオソリハシシギは尾の先が白っぽく見えると言う。それを確認しようと思っていたが、近くの鳥たちが何かに驚き、一斉に飛び立ち、一緒に逃げてしまったので、ただ、茫然と見送ってしまった。
(2010年6月30日記)



