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今月の言葉(7)

「文字は言葉の影法師」
政治家の言葉とマニフェストの因果関係
 

 冒頭の言葉―「文字は言葉の影法師」のフレーズにふれたのは、いまは亡きコラムニスト、山本夏彦さんのある著述書だった。
 含蓄のある“箴言”である。
 「文字」と「言葉」を置き換えてみた。
 「言葉は文字の影法師」である。これは似て非なる意味になろう。私の独断と偏見での解釈…。異論もあるだろう。
 前者の言葉は、文字からの知識を得て話す。後者は、高僧の話した言葉を、書き留めた―文字―ではなかろうか。
 『歎異抄』の親鸞上人と唯円の関係とでもいえよう。
 ちなみに『歎異抄』は、浄土信仰の信者のみならず、多くの悩める人たちを導く教本的な書。親鸞上人の言動を唯円がまとめて後世に伝えた(『歎異抄』入門=梅原猛著)
 である。私はふと思った。
 政治家の言葉と文字―。ここで言う文字は、「マニフェスト」である。昨夏の衆議院選挙では、「マニフェスト」が注目された。とくに民主党の「マニフェスト」は、選挙戦の“台風の目”となり、日本列島を席捲。歴史的な〝政権交代”を成し遂げた。
 この結果と現状は、語るまでもあるまい。「言葉」と「文字」もむなしい〝影法師”になってしまった。
 政治の「実像」と「虚像」を、いやというほど見た思いである。
 といって、私たちは国政にそっぽを向くわけにはいかない。
 かって政界を風靡していた自民党が野党に転落したものの、その実情を見聞すれば、「実像」と「虚像」が入り乱れている。
 新党結成した人たちは、それぞれの思いから政治を正そうと立ち上がった。
 これまた「実像」と「虚像」がありそうだ。
 政治は言葉だと思う。
 含蓄のある“名言”でもある。
 政治家の資質の一つは「話術」―。言葉を紡ぐ術(すべ)。人のこころをとらえる  〝説得力”である。(地盤、カバンにたよる人もいるが…)
 聖書にもある。「初めに言(ことば)があった。言は神とともにあった。万物は言によって成った」(ヨハネによる福音書=概要)
 「文字」を生み出したのは「言葉」。政治は「言葉」と「文字」が一致してこそ明朗な政治が実現できる。問題は〝影法師”の存在。
 光があれば影がある。宇宙の真理であるが、その影が異常に大きくなれば、〝闇”への不安を招く。それは自然界でも同じである。

(風彦)

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2010年07月01日 13:39に投稿されたエントリーのページです。

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