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今月の言葉(1)

若者よ、大志をいだけ!
日本の第四の改革こそ若いエネルギーで                       ―風彦

 

 新しい年を迎えた。人は、それぞれ座右の銘を、人生への“指針”とするだろう。
 作家・石川好さんは、最近の若者に覇気がないことを嘆いた。
 この人は戦後、単身渡米。現地で農業に携わり帰国。農大に進学ののち、作家、評論家になった異色の人物。嘆きの論点は、日本国家の改革を果たすべき若者について。
 一つは、原始国家から律令国家に。二つ目は、鎖国の江戸幕府から開国、欧米から近代文明を。三つ目は、敗戦後、アメリカから物質文化の繁栄を。いずれも若者たちが国の体制を変えて現在の「大国日本」を築いたという。遣隋使、遣唐使、明治の開国は、坂本龍馬をはじめとする若い薩長の尊皇攘夷論者。敗戦後は、フルブライト基金による渡米留学。海外へ雄飛して学んだ若者たちの力が国のエネルギーに。
 最近の韓国との対比によると韓国の若者の日本を上回る米国をはじめ海外留学への風潮には目を見張るものがある。それが韓国の国際進出のエネルギーにも。この点からも日本は立ち遅れているという。確かに、日本の若者たちを見ると、一時のような海外留学への熱がさめているように見える。遠因には、日本の豊かさもあるだろう。海外留学しなくても、ITによる知識で学ぶことができるからだろう。しかし、海外に出ることで結ばれる相手国との人間関係の絆。これが国際競争の差になる。この点をも石川さんは嘆く。
 いま海外雄飛の志向のあるのは、一部の音楽家、芸術家にすぎないようだ。卑近な例では、昨年、ジュネーブ国際音楽コンクールで優勝した萩原麻未さん。広島音楽高校から単身フランスに留学しての快挙がそうだ。
 「少年よ、大志をいだけ」は、明治9年(1876年)米国から招かれたクラーク博士が日本を去るときに言った言葉。同博士の教育をうけた内村鑑三(宗教家、評論家)、新渡戸稲造(教育家=「武士道」の著書)らの学生に深い感化を及ぼした。すべての若者に“大志”がないと決めつけられないが、このままだと国力も衰えかねない。次代―第四の改革―を切り開くのは、やはり若者たちのエネルギーである。“大志”とは“夢”でもある。世の成功者たちが強調するのは、“夢”を諦めず、その“夢”に挑戦することだ。
 失敗を恐れず、挫けないことだとも。深刻な就職難―氷河期―の社会を思うとき、私たちの胸も痛む。昭和一桁生まれの世代の“大志”は軍人だった。幼少のことからの軍国主義の賛歌は二度とあってはならない。
―老いを知り老いを生きるや年始めかな― 

(風彦)

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2011年01月01日 09:21に投稿されたエントリーのページです。

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